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レールトラックの安全プログラムに貢献する磁気式ロータリーエンコーダ

Sperry Rail 社の「ウォーキングスティック」は、レールの欠陥により引き起こされる衝突を防止するために行われている長期的な予防保全プログラムの一環で、レールトラックに見られるミクロン単位のひび割れを検出するために、RLS の非接触磁気式エンコーダを採用しています。分解能、消費電力、重量、サイズ、入出力構成などの総合的なパフォーマンス特性のために採用されたこのエンコーダを使用すると、検証しやすいデータを記録することもできます。

英国に本拠を置く試験技術会社、Sperry Rail International では、英国 Network Rail 社によるレールトラックのミクロン単位のひび割れの検出とモニタリングをサポートしており、新しい「ウォーキングスティック」ひび割れ検出器にレニショーの RE22 磁気式ロータリーエンコーダを搭載して、欠陥がトラック障害に発展する前に、その正確な位置を特定できるようにしています。

レールのひび割れの原因

「レールのひび割れには通常 2 つの原因があります。」と説明するのは、Sperry 社のフィールドサービスマネージャー、George Dodd 氏です。「製造時にレールに内在する小さな欠陥と、その上を通過する車両の車輪によって引き起こされる損傷のいずれかが原因になります。」

ボルト穴やその他の取り付け具も、ストレスによる破壊が起こりやすい場所ですが、Dodd 氏は、ひび割れがどのように広がるかは明確なモデルがなく、車両の通過頻度や重量、極端な天候をはじめとする多くの要因に影響を受けるといいます。Dodd 氏は次のように説明します。「ひび割れはたいてい、通常の走行方向に対して 20 度の角度で発生しますが、双方向の線が両方向に広がることがあります。」

レールテストに最も一般的に使用される手段は、レールの頭頂部、腹部、底部の欠陥を検出できる超音波ツールです。歩行者がデバイスを操作する標準欠陥検出手段は、A スキャンと呼ばれ、超音波スキャンの結果が画面に表示されます。

B スキャン欠陥検出器(BSFD)は、受信信号を異なる形式で画面に表示しますが、データを収集しファイルに保存して、後の分析と検証に使用することができます。BSFD は、複数データセットを保存できます。

Sperry デバイスの利点

Sperry 社のウォーキングスティックは、歩行検査ツールで、オペレーターがレールに沿って押しながら、A スキャンモードか B スキャンモードで操作できます。「ウォーキングスティックは、ローラー検出ユニットに加えて、レールに一定の角度で音波を発信して、欠陥のイメージを取得する 9 つのトランスデューサを内蔵しています。」と、Dodd 氏は説明します。

レール検査用の「ウォーキングスティック」は、25 年以上にわたって様々な形態で利用されてきました。Sperry 社のデバイスは、固定された非接触式プローブを組み込み、中に液体が入ったポリウレタンタイヤを使用する点で他社製品とは異なっています。Dodd 氏は次のように説明します。「ゼロプローブはレールの底部に垂直に配置され、他のプローブはレールに対して 37 度の屈折角度で腹部と底部の欠陥を検出します。

RSU タイヤは、水と不凍液の薄膜を隔ててレール上を回転することで、すべての空気を消散させ、きれいな音波をレールに送って、その反響を受信します。「Sperry のウォーキングスティックは、レールの頭頂部、腹部、底部をカバーしています。」と説明するのは、グループシステムディレクターの Graham Dale 氏です。「移動距離を測定するために、RLS の RE22 磁気式ロータリーエンコーダを使用しています。当社が開発した他のウォーキングスティックには他のエンコーダを使用してきたため、RLS の製品を使用したのはこれが初めてです。」

Sperry - Sperry International のフィールドサービスマネージャー、George Dodd 氏と同社のウォーキングスティック
Sperry - 鉄道トラックに沿って押しながら操作する「ウォーキングスティック」検査ツール

RLS エンコーダの導入

「車両搭載型の検査デバイスに取り付けたエンコーダは、大きくて重量があり、消費電力が高いため、使用できないことがわかってました。」と彼は説明します。「かつて、他の顧客のプロジェクトでレニショーのエンコーダを使用した経験があったため、レニショーの RE22 磁気式ロータリーエンコーダの重量、サイズ、分解能、消費電力が理想的であることと、入出力構成の要件に合っていることを理解していました。もちろん、コストが常に重要な要因ですが、アプリケーションに対するエンコーダの総合的パフォーマンスがより重要であったため、それが決定的な理由になって RE22 を選択しました。」

Sperry 社のウォーキングシステムは、複数のシステムを使用して、疑いのある信号の位置を記録しています。磁気式エンコーダはゼロ地点の固定ポイントから開始するため、アナリストがデータを分析するときは、特定のエンコーダカウントを確認して、検査の開始ポイントからのマイル数または距離に変換します。「このモデルが優れているのは、検証しやすいデータを記録できることです」と、Dale 氏はいいます。「標準的なウォーキングスティックでは、オペレーターは、検出形状を使用してひび割れの位置を記録しますが、この形状は失われたり、破壊されたりすることがあります。この特定モデルでは、データの収集に BSFD を使用しており、このデータを将来的に分析することができます。」

検査の最中、秒毎に GPS 信号をダウンロードして、データファイルに格納することもできます。検査の終了時には、Sperry が顧客のためにセットアップして維持するポータルに疑いのあるデータが送信されます。このデータを分析して、疑いのある値をポータルに再ロードします。その後、顧客はポータルを参照して、GPS データと RLS 磁気式ロータリーエンコーダから提供されたリニア位置データを組み合わせて確認することで、欠陥が存在する場所を的確に特定できます。

レールの欠陥の予測

英国の鉄道トラックは、22,000 マイルにわたって延びており、そのメンテナンスには多額の費用がかかります。Sperry 社のウォーキングスティックは、他社製品に比べると、機械方式の採用により比較的低コストである一方で、8 キロ近いトラックを 1 日で検査できるため、特に損傷を受けやすいレール区間や使用頻度の高いレール区間を定期的に検査するのに適しています。欠陥が見つかると、マーキングを行ってモニタリングし、深刻な問題になる前に対応できます。

Dodd 氏は次のように説明します。「ここ 1 年間でレール破損インシデントが全国的にゼロになりました。この国の鉄道の一部は 60 年にわたって使用されていることを考えると、検査技術が効果的であることと、Network Rail が問題を効果的に管理できていることになります。」毎日英国の鉄道網を利用する数百万人の乗客にとって、破損件数がゼロというのは非常に心強い数値です。

RE22 は、スロヴェニアに拠点を置く提携会社の RLS d.o.o. との密接な協力により開発されたレニショーの広範な磁気式エンコーダシリーズの一製品です。簡単に取り付けて過酷な環境で使用するために設計された、コンパクトな高速磁気式ロータリーエンコーダです。直径 22mm のコンパクトなエンコーダ本体のシャフトには、磁石が取り付けられ、この磁石の回転を本体のカスタムエンコーダチップが感知します。

エンコーダチップは、最大 13ビット(8192 点 /1 回転)の分解能の信号を受信して処理するもので、最高 20,000rpm の回転速度を備えているだけでなく、業界標準のアブソリュート、インクリメンタル、アナログ形式で出力信号が出されます。IP68 準拠の汚れに対する耐久性を備えた RE22 は、船舶、医療、印刷、加工、工業オートメーション 、金属加工、計測など、様々なアプリケーションにご利用いただけます。